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Dye D? 3

第15章 探す 【渋谷・ミヨ】 【大倉・ミナ】




 渋谷は食堂のカーテンを開けて

雪が映っていないか探していた




しかしカーテンを握りながら

このまま探すのに夢中で

知らずに朝が来たら全滅だと

窓に微かに映る外の景色を見て

苦笑いしていた





その鏡に女が映り込んだ

渋谷はそれを知ると静かに振り返った




ミヨ「向こうにはいませんでした・・・」




静かで落ち着いた口調で話すので

渋谷はミヨだと確信した




この双子は何もかも一緒で

唯一、二人が

違っているのは雰囲気だけだったのだ





渋谷「そっか、こっちにも

おらんようやから

次の部屋に行こうか?」




そうミヨに告げ

部屋から去ろうとした時に

ミヨの足が急に止まった



渋谷が不思議に思って

その様子を見ると




ミヨはマリア様の絵の前に立って

何かを思うかのような

表情で絵を見つめていた




渋谷「・・・・・・」





ミヨは瞬きもせずに絵を見つめ

そして静かに口を開いた





ミヨ「このホテルには

この絵が多いですね・・・・」





ミヨは絵を見つめ続けていた





渋谷「それは、一人の趣味で集めてるんや」




渋谷は頭をかきながら言うと




ミヨ「そうなでんすか・・・

救いを求めているのかなって・・・」





ミヨはそっと自分の手を伸ばして

絵に優しく触れた





渋谷「・・・・救いねぇ」




渋谷はミヨの言葉を考えた



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