第54章 残像
ミヨはミナを捨てる事は出来なかったのだ
何があろうと
渋谷は無言が返事だと悟った
渋谷「さよか・・・」
その言葉にミヨは強く渋谷に言ったのだ
ミヨ「一緒にいるのが
私の願いなんで・・・」
渋谷は思った
ミヨの考えは変わらないと
最初から変わっていないと
本当は誰よりも芯があるのだと
そう感じていたのだ
だからこの事件は起きたのだと
渋谷「そうか・・・・」
渋谷が返事をした時だった
渋谷はあるモノを感じたのだ
渋谷「!!!!!!!!!!!!」
その渋谷の表情をミヨは見逃さなかった
ミヨ「どうしたんですか?」
渋谷は直ぐに表情を戻した
渋谷「いや・・・」
そう言うと
部屋にあるマリア様の絵の前に立った
その後ろ姿を見ながら
ミヨは寂しい気持ちになっていた
愛おしい人の背中を見ながら
彼の未来に自分はいないから・・・
ミヨは小さくため息をついて囁いた
ミヨ「本当に幸せそうですね・・・」
その言葉に渋谷が振り返る
ミヨはかまわすに続けた
ミヨ「子供が嬉しそうで・・・」
その言葉に渋谷は
もう一度絵に振り返り絵を見つめた
渋谷「そやな・・・」
マリアに抱かれている子供の表情を
安心するように
幸せそうな表情をしていた
そして抱いているマリア様も・・・
マリアも・・・・・
その時に渋谷は気が付いたのだ
その瞬間に渋谷はミヨに振り返り
渋谷「悪い!ちょっと行くな」
そう言うと部屋を飛び出したのだ
渋谷はある事に気が付いたのだ
それを仲間に教える為に
ミヨの部屋を後にしたのだった
それが大きなヒントになると信じて
仲間の所に急いだのだった