• テキストサイズ

Dye D? 3

第46章 喪失  10





 ロビー奥の部屋では

丸山・大倉・村上が

横山たちの帰りを

今かと待っていたのだ



その中で

渋谷は奥のソファーで

一人眠っていた




時々、鼻を押さえたり

鼻をかいたりとしていた




その様子を見て

村上は笑っていた




村上「あの能力は辛そうやな・・・」



その言葉に丸山も寝ている

渋谷を横目で見ながら




丸山「まぁ・・・

それだけじゃないと思うけど・・・」



その言葉に大倉が反応するように

丸山を見つめたのだ



大倉「他に何かあるの?」


すると丸山は寂しそうに


丸山「自分の事じゃないから

僕は言わない・・・」




それを聞いた村上は

少し呆れながら言った



村上「また、マルの秘密主義かよ・・・」




そう言って頭をかいて丸山を見た

丸山は村上を無視するように下を向いた



大倉はそんな二人を微笑むように見ていた





その時だった

ソファーに寝ていた

横山の目が静かに開いたのだ




横山「・・・・・・」



その事に気が付いた

三人は驚いた顔で横山に声をかけた




村上「横、帰って来たんか?」




その言葉に聞きながら

横山は自分の頭を

重そうに左右に振りながら




横山「あぁ、なんとかな・・・」


今まで寝ていたせいで

横山は自分の身体が

重く感じていたのだ




大倉が目を覚ました横山を見て

嬉しそうに声を掛けた


大倉「じゃ、雪も・・・・」




横山は微笑みながら頷いた


その返事で

大倉は部屋を飛び出すように

出て行ったのだ




残された部屋で

少し静かになった空間に

照れ臭そうに丸山が声をかけた



丸山「お帰りなさい・・・・」



丸山は自分の瞳が

濡れていくことが止めれずにいた



/ 291ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp