第33章 提携
錦戸は強気の言葉で言った
錦戸「はぁ?
誰が怖いねん」
錦戸の反応を楽しむように横山は
横山「なら、早く行くで」
そう告げると進む足を速めたのだ
その横山の背中を見ながら錦戸は訊ねた
錦戸「はぁ
死神にまで喧嘩うるようになるとはね」
横山「やから、喧嘩ちゃう挨拶や・・・」
横山はあくまでも冷静だった
錦戸「どこがちゃうねん」
錦戸は今からの事を考えると
気が重そうに答えた
横山「まぁ、大人しく後ろで見とけって・・・」
横山を気遣ってか横山は静かに言った
錦戸は横山が不思議だった
この短時間で
これだけの行動を判断していく彼を
錦戸「なぁ、相手の居場所はわかってるん?」
横山「だいたいは・・・・」
横山は曖昧そうに顎を触りながら答えた
錦戸「ふぅ~ん」
そして
錦戸は初めてある事に気が付いた
彼の傍だから自分が強気でいられると
彼がいるから自分が無茶を出来ると
どれだけ仲間に
支えられていたかを知ったのだ
横山の背中を見ながら
錦戸は嬉しそうに微笑んでいた
一人で考えていた錦戸を見て
横山「なんや、ニヤニヤして
気持ち悪いなぁ」
横山は意地悪気に言うと
錦戸「ニヤニヤしてへんわ」
少し顔を赤らめて言う
横山は錦戸をマジマジに顔を見ると
横山「完璧にしてたで」
横山は自分の顔を触りながら言った