第1章 最悪の出会い
そう言って、店を出る。
こんな店、入るんじゃなかった…。
まるで、私じゃ歯が立たないって言われたみたいで気分が悪い。
ん?あれは…。
トラファルガー・ロー…。
間違いない。
気配を消して、そっと後をつける。
しかし、そんな何もないところに何の用だろう?
罠?私がつけてるのを知って、誘っているのかな?
今は、考えてる時間が惜しい。
誘っているということは、まだこっちの場所が掴めていないということ。
尾行には勘付いているが、相手の場所までは分からない。
だから、誘っているのだ。
向こうがこっちの場所に気付く前に、さっさと終わらせてこの心音を落ち着けよう。