第5章 歓迎会と言う名の宴
「セツナ、買い出し行くから降りろ」
「買い出し?なんの?」
「あ?お前の服だ。
要らねぇなら別に良いけどな」
「要る!」
「ならさっさとしろ」
「分かったってば」
「…一応、帽子は被ってけよ」
「え、なんで?」
「賞金首だろ、お前」
「そうだね、じゃあ帽子被らせてくれるの?」
「外出歩く時だけな」
「やった。
それじゃシャチ、またね。
早く良い女見つけなよ」
「煩ぇ!余計なお世話だっ」
「ベポ、トランプ楽しかった。
またやろうね?」
「うんっ」
「俺のだけどな」
「シャチには内緒で」
「せめて言えよ!無断は許さねぇ」
「はいはい、じゃあ一応言うね」
「おうっ」
「遅い、早くしろ」
「はーい」
「…明るくなったな、お前」
「そう、かな?」
「少なくとも、俺にはそう見える。
前までは、暗い部分が多かったからな」
「そっか…」
やっぱりこいつらと居ると、自然と出て来ちゃうものなんだね。
…本来のあるべき姿が…。