第35章 Holic Date.
「ね、」
「はい?」
乱れた服をかき寄せながら二人で布団にもぐる。
行為の後は空調がついていても肌寒い。
「これからどうするの?」
どうする?
「どうもしません」
云えば先輩はため息をつく。
「何です?」
「や。らしいけど、やっぱそういうスタンスなんだなって」
そういうってどういう?
「だめですか?」
取り敢えずはぐらかしたまま話を進める。
「だめじゃないけど、んー」
言いたい事は分かっているのに云えない、ミタイナ感じ。
矢巾先輩の視線がピンボールみたいにあちらこちらへ跳ねる。
一一チラチラ揺れる照明の明かりが目に痛い。