第16章 トワイライトカノン

「ふぁ？！」
もう誰も来ないものと思っていた矢巾はいきなり背後から冷たい手に肩をたたかれ飛び上がった。

振り向けばこがらな女生徒がたっている。

「誰、ですか？」
マネージャー達の中の誰かではない。
見たことのないその生徒に矢巾は頭に？マークをうかべる。

「私は『園芸部の部長の石和初音』だよ」
朗々と彼女は云い、笑む。

ああ、と矢巾は頷く。
先程までこの部室にいた『薔薇の花嫁』、一一『木原つむぎ』の所属する部活。
その部長ならばここに来てもおかしくはない、か？