第6章 男前なヤス
「亮の写真」
ニヤ、とヤスが笑う。
「要るっ‼︎」
亮ちゃんの写真なんやろ?
「はい、あげる」
クスクス笑いながら、写真を丁寧に渡してくれるヤス。
「ありがとぉ‼︎」
「どう致しまして」
「これ凄い!エエやん!
亮ちゃんの色んな表情や!
顔赤いのとか、涙目のとか、むっちゃ笑顔んのとか!」
感情が一気に高まる。
「喜んで貰えたなら良かったわ」
「でも、なんで俺にくれるん?
持ってたってことは、くれる気やったんやろ?」
「おん、せやで。
前々から、大倉の好きな人は気づいとったし。
大倉の写真は沢山撮らせて貰うたから、お礼みたいなもんやで」
「あ、そか」
「って大倉!風呂の時間や!」
「急がなっ、村上くんにシバかれるっ」