第26章 流れに身を任せると・・・・・やばいっすよ
春雨に帰還してから三カ月が経った。
私は宇宙でも顔の知れる悪名高い有名人になった。
・・・・・・全然嬉しくないけど・・・・・
まぁ・・・・それ以外は問題ない。
・・・・・・仕事の量が半端じゃないが・・・・・
『・・・・死ぬ~』
私はまだ半分以上残っている書類を見て、そう呟いた。
ありえないから!?何この量!?おかしいって
しかも半分以上が神威率いる第七師団の始末書だ。
『だァァァァ!ふざけんなよコノヤロー!』
私は持っていたペンを放り投げ、椅子にもたれかかった。
提督の自室は広い。嫌になるくらい広い。
そしてそこには誰もいないのだ。
『・・・・・静かすぎる・・・・』
ぼそりと呟くが、誰にも聞こえていない。
毎日がこんな感じだ。
来るのは始末書を持った阿伏兎と、ちょっかいかけに来る神威と、ごくまれに三味線を弾く晋助ぐらいのものだ。
何て事を考えていると、急に寂しくなり、急いでペンを取りに行く。
『仕事しよ。仕事』
そして私は、書類に目を通す。
『ん~?点心が・・・・・狙っている星?』
ん?と首を傾げた。
最近目立つ行動が多いと思っていたが・・・・・まさか星の侵略まで考えているとは・・・・
私は次のページを見た。
だらだらと長い前置きをすっとばす。私の興味はその星に向いていた。
そしてやっと見つけた。その星の名前を聞いた瞬間、私は固まった。
『ち・・・・・きゅうの・・・・江戸?』
そこにはしっかりと書かれてある。
まさかとは思っていたが・・・・・まさか地球だなんて・・・・・
しかもピンポイントで江戸だ。
何?私って嫌われてるの?辛いというより悲しいんだけど?
てかさ~てかさ~
いや、地球もやばいんだけどさ?
春雨のメンツも・・・・・やばくね?
え?ちょいまて・・・・これって・・・・
『チャンスじゃね?』
え?神様私の事見捨ててなかったんだね!
『あざまーす!!』
私は全速力で駆けて行った。