第22章 ずっと… feat.赤司
名簿作成も終わり、一緒に校舎を出た俺たちの会話は部活動について。
「バスケ部はどうかな。俺も入部するし」
何部に入ろうか悩んでいた華澄を俺はバスケ部に誘った。
クラスだけでなく、もっと華澄と一緒にいたい…今思えば無意識にそう感じていたのだろう。
「バスケ部って…えっ?!ここ凄い強豪校でしょ?!む、無理よ」
華澄は拒否するかのように、顔の前で両手をブンブンと振った。
「大丈夫だよ。華澄ならできる。わからないことがあれば俺が教えるよ」
「えぇ、できないわよ…」
「できる」
何を根拠にそんなことが言えるだろうか。
だが、華澄ならきっと優れたマネージャーになれる。
そう直感で思ったんだ。
「…やってみよう、かしら」
「よし、早速見学へ行こう」
「え、ちょっと、征十郎!」
少し慌てて、だが、見とれるほど綺麗な笑みを浮かべる華澄。
俺は華澄の手を引いて歩き出した。