第8章 *7話*
「良いじゃない。僕は嬉しいよ。だって望彩と両思いなんて夢のようだもの」
そんなことを言う希夜ちゃんの言葉に、嬉しくて顔が熱くなる。
「ちゃんと自分らしさを受け入れるまで、僕は待つよ。それまでそばにいるからね」
「....うん」
先輩を利用して、諦めようって思った。
嫌われたくないと思うのは私の方。
自分を出したくなくて、恥ずかしくていつもニコニコ笑ってた。
それでも私はいま、気づけた。
希夜ちゃんに想いを伝えられた嬉しさ。
だから、今度はちゃんと向き合わなくちゃいけないんだ。
瑠維先輩に、謝ろう。