第2章 真選組一番隊隊長
出会った時ねィ…
俺とさんが出会ったのは武州の頃
俺はみんながアイツに構うことが気に入らなくて、稽古をサボって山でふらふらしていたところ
草むらに横たわるさんを見つけた
フランス人形のような整った顔
銀色の髪が陽の光を浴びてキラキラ輝いて見えた
俺は息を呑んだ
一目惚れだったんだと思う
しかし、この衣服にこびりついた血がその人のものなら生きていることはまず無いだろうと思いながらも
俺は声をかけてみた
「アンタ、死んでるんですかィ?」
すると、意外にも反応が返ってきた
『……一人に……しない…で…』
生きてる⁉︎
俺は、自分よりも大きなその人を担ぎ、近藤さんと姉上のもとに急いだ