第20章 ➕コーダ
「自分家で食べなよ!」
「徹さん何でそんなコト云うんですか?嬉しくないんですか?」
恋人は心底気持ちがわからないとばかりに怪訝な顔をする。
いや、嬉しくないわけじゃない。
岩ちゃんはもう俺にとっては親戚みたいなもんだし、近くにいてくれたらそれに越したことはない。
「お蕎麦食べたら布団敷きますから、徹さんはそこで寝てください」
「ハァ?燁、岩ちゃんと寝るの?!」
「はい!」
「ダメに決まってるでしょ、そんなの!」
やっぱり燁の岩ちゃんへのお気に入り振りは度を越しているし、岩ちゃんは岩ちゃんで燁に執着しているから目を離せない。