第18章 ➕ていまあ
そりゃさ、解ってるよ。
燁が俺を好きなんだって。
岩ちゃんに持ってる気持ちが恋愛感情とはちょっと違うっていうのもね。
でも時々不安になる。
あの子は自分の魅力を分かってない。
俺逹が一堂に会しちゃった飲み会の時だって、まっつんもまっきーも燁みて『エロい』とか『合法ロリ』とか云ってたし。
更に岩ちゃんまで。
今日だってね、勿論本気で他人に見せてやる気なんかなかったよ?
岩ちゃんがうちに携帯忘れてたの知ってたし、十中八九岩ちゃんだから戸を開けたの。
岩ちゃんに見せてやりたかったしね。
燁は俺の云う事ならなんでも聞くんだよってね。
だからね、絶対あげない。
燁は俺のだし、岩ちゃんには譲れない。
あの子はソレ、解ってンのかなぁ。
こんなに愛してるのにネ。
燁。
手首を戒めた手錠は俺みたいだ。
鍵で外してあげながら、そう思ったら、何だかおかしくて笑ってしまった。