第3章 変わる心境
今日一日は楽しく鶫で遊べると思ってたけど、無理だった。
正午辺りから頭痛がしてきて、寒気が強くなった。午後には喋るのも辛い位、怠かった。
だけど、保健室には行きたくない。途中で早退とか格好悪い。
鶫ちゃんは俺が静かになったせいか、机に突っ伏して寝ている。人のことを、見れる余裕が在ることに、ちょっと驚いた。
「こら!そこのクソガキ!起きなさい!」
どことなく、ビッチ先生の声が遠く感じる。だけど、凄まじい怒鳴り声だというのは分かる。
「…………ん?」
「ん?じゃないわよ!」
それでも鶫ちゃんは、自分のペースを崩さない。
「じゃあ、おはようございます」
「何ボケてんのよ!」
「…………」
漫才化してる…………。
「私はイリーナ・イエラビッチよ。覚えておきなさい」
「はい。ミス・ビッチ」
「いきなり略すな!」
「……長いから」
「長くない!」
考えることは同じだった。理由は違ったけど。
「もう良いわ。これ、読んでみなさい」
椅子から立ち上がる音がし、鶫ちゃんが起立する。
ああ、視界が歪む。頭が痛い。身体が上手く動かない。
ガタン!
物凄い音と身体にくる衝撃で 、倒れたのだと分かった。
格好悪。
「ッ!おい!赤羽業。聴こえるか?」
「聴こえ……て…………る」
鶫ちゃんが真っ先に駆け寄って来る。尋ねられて返事をした。思ったより弱々しい声に嫌気がする。
「ちょっと悪い」
一言声をかけられ、首筋と手首に手を当て、脈を計る。異常はたいしてない。次に瞳孔を確認し、額に手を当てる。その他、いろいろな箇所を鶫ちゃんが診ていく。
「なんだ。ただの風邪か」
「ただの風邪って、高熱じゃん!」
「ああ。でも、毒とかじゃなくて良かった」
鶫ちゃんと渚君との会話を聞いていられる程の余裕が無い。ベッドで寝たい。
「毒って何!?」
「暗殺者が暗殺者から狙われるケースも少なくない。実際、私も何度か引っ掛かった」
「え!でも、僕達暗殺者じゃ……」
「十分立派な暗殺者だよ」
こうなったら、保健室のベッドで休みたい。烏間先生か殺せんせーを呼んでほしい。
「今先生を呼んで来るよ!」
「いや、その必要はない」
「え?」
は?