藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第21章 ♡Story45♡ 婚約披露宴パーティー
「っ片桐社長!」
「......?」
「っお話中すいません......」
「どうしたのかね?」
「っ何で、僕達の交際がわかった時点で罰を与えなかったんですか?」
「っ藤ヶ谷さん......」
「......それはだな、涼介に......
君達を別れさせるなら『解雇処分にてくれ』と言われてな(苦笑)」
「っ山田君......?」
太輔は驚いた様子で涼介に体を向けた。
「涼介の、君達を思う力が凄くてな......さすがに、
今すぐ別れろという気にはなれなくてな......」
涼介はちょっと頬を赤らめながら視線を逸らしていた。
「それで君達のことは、ひとまず保留にしていたのだ。」
「っそう、だったんですか......」
「そりゃあ人気者になっちまった百合を
そう簡単に辞めさせるわけにはいかないだろうからな......」
「百合ちゃん、絶対自分から辞めるって言いますからね(苦笑)
でもその自主退所が、あんな形で届くなんて思ってもよらなかったんですけど......」
「山田君達の手紙には、なんて書いてあったんだ?」
「......事務所を辞めるって、書いてあったんです。
この婚約日を境に......」
「......私は、百合を退所させるつもりはない。
これは、百合の本心じゃないはずだ。まだ心のどこかで、
仕事を続けたいという思いがあるはずだからな......。」
「百合ちゃん、このあとも沢山お仕事の予定が入っているんですよ?
スマスマ大運動会SPの収録にTGCへモデルとしての出演、
更に、ドラマの映画化......」
「映画?」
初めて映画の話を聞いた太輔。
「実は百合ちゃんが連れ去られた日に行われていた会議って、
映画化の打ち合わせだったんです。」
「っそうだったのか......」
_コクッ「百合ちゃん、この事を貴方に伝えたいって言ってましたよ(微笑)」
「っ......」
(そんなことを知らずに、俺は......)