藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第17章 ♡Story41♡ 離れ離れのふたり
「話によると美咲さんは一時期意図的に百合に近づいていました......
結婚式の時、丁度......」
「っ......」
俺は初めての事実を知って言葉が出なかった......
「でもそれは有栖川雅に無理やりやらされていたものだったんです、
正直俺......ヤラカシの正体は美咲さんじゃないかって、
疑っていました......」
「......。」
「でも違った、犯人の正体がわかったのは美咲さんがいたからなんです。
美咲さんが話してくれなかったら、
おそらく犯人はまだ分かっていなかったでしょう......」
「っそうですか......」
どっちにしろ、
アイツが百合ちゃんの件に関与していたというのに変わりはない......
「それで美咲さんは、徹平君や立花君を中心にいろいろ散策してくれて......」
「アイツ、見かけによらず情に厚いですから(苦笑)」
「本当にありがたいです......
今でも、“助け出す術”を考えてくれていますから......」
「ぇ......?」
助け出す術?
どういうことだ......?
っまさか、百合ちゃん......
「......ここからが話の本題です、今百合は......
学校にも、仕事場にも、うちにも、自宅にもいません......」
「......。」
「っ百合は、今アイツの屋敷にいます......
昨日、アイツ等に......連れ去られたんです......」
顔を徐々に俯かせていく藤ヶ谷先生は言うだけでも凄く辛そうそうだった......
「っ嘘でしょ......?
っだって志村君や団司君は!?美咲だって......」
「あのふたりは俺より先に見つけ出してくれました......
でも銃で撃たれてしまって......」
「っ!?」
銃って......?
俺の頭は混乱という言葉でいっぱいだった......