第4章 記録.4
「ふふっ、楽しみー♪」
「ちょっとだけなんだからね」
夏芽のテンションの上がりよう。
その理由は容態もだいぶ良くなったので医者から少しだけ街へ行ってもいいとの許可がおりたからだ。
張り切る夏芽の監視役として、世話係の僕が付き添うことになったのである。
執事が着るようなスーツを着用する僕。
夏芽はというと、
「こっちとこっち、どっちが似合う~?」
やっぱり夏芽は女の子。
デート前の女子のように張り切るのは、仕方のないことだ。
行く時間を早めにしておいて良かった。
遅くなっても時間には余裕があるからね。