第2章 悲劇と喜劇
目を開けるとそこは異世界でした…
とか、そうゆうのはよく聞くことだ。
私の場合、そうではなかった。
異世界っちゃ…異世界。
しかも、一番望まない世界。
俗に言うオタクだとは思ってる。
本も運動も芸術も…
飲み込めるものは全てしてきた。
前は…
前世になるのか?
そこではそうやって生きた。
最後は随分あっけなかったと思う。
信号無視のトラックに轢かれて死亡。
つまんない死に方…
あぁ、これで楽になれる。
だって死んだら何もないのだから。
痛みも感情も肉体も全てない世界
あれ?
なんかこれ某情報屋も言ってたような…
まぁ、いい。
死後の世界は《無》の世界だと思う。
のに_______
「あら? お目目パッチリねー」
「起きたのかい?」
「そうみたい。 あなたそっくり」
『うー、あーあー』
自分から発せられる擬音。
ナンダコレ…
悲劇と喜劇
(あぁ、なんてつまらない死に方だろうと嘆いていたが、これから愉しいことが起きそうだ。)