第3章 強制的同居生活
「ただいま、鈴花」
「あっ…!」
鈴花が油断した隙を見計らって、掠めるように横から唇をかっ攫われる。
「ちょっ……な、何でアンタってそう…強引なワケ?!」
「そんなの、肉食系俺様男子。だからだろ?」
「……っ」
正論で返されて、鈴花は二の句を告げられない。
この目でハッキリと現実を理解した今。
彼の言い分はごもっともではあるが、得意気な顔で笑うこの男に鈴花はムカッ腹が立って仕方がなかった。
(何が“理想の彼氏を紹介します”よ! こんな俺様男に、私は簡単に落ちてなんかやらないんだから!!)
「……とにかく、これは自分が撒いたタネでもあるし、3日間は我慢する。でもそれが終わったら潔くアッチの世界へ帰ってよね」
「はいはい。その時は潔く引き下がりますよ。けどな」
「……何よ」
「お前は絶対に俺に惚れる。だから――覚悟しておけよ?」
「!!」
グイッと鈴花の後頭部を引き寄せ、今度は深く重なる唇。