第4章 どこへいこうと…
城でそんな事が起きているころ…
私は路地裏にいました。
今日はなぜか子犬が足にすり寄ってきます。
(お腹がすいたのかな?)
クウーンと鳴くその犬は私から一時も離れないよう
ぴったりとくっついてきます。
その犬の毛は薄汚れていて
同じ路地裏に住む私と同じみたい。
(君も・・捨てられたのかな?)
子犬の頭をなでると
気持ちいいのか目を細める。
ずる賢くないと生きていけない路地裏では
毎年たくさんの子供が死んでいきます。
もし大人になったとしても
ろくに仕事も就けず
闇のお仕事に手を染めてしまうのがほとんどです。
(私はあとどれくらい生きれるのだろう?)
子犬の頭をなでながら空を見上げた。