第5章 すいません月山さん。
「...男性同士でこういう事をする場合、何処を使うか知っているかい、カネキくん?」
月山さんは僕の頭を撫でながらそう尋ねた。
「え...何処を... って... ?」
彼が言っている意味がわからず僕は聞き返した。初めてなのだから、知るはずがない。
「ここ、だよ。」
月山さんの指が僕の後ろの孔に触れた。きゅっ、とそこが伸縮するのが僕にも分かった。本来ただの排泄器官であるそこは固く閉じて、月山さんを受け入れられるとは思えなかった。
「嗚呼カネキくん、怯えないでくれたまえ。出来るだけゆっくりとして、痛い様だったら止める。」
「大丈夫、です。」
僕はやっぱり知らないことを知るのが怖かったが、意地を張ってそう言った。月山さんは心配そうに僕を見つめながら再びそっと孔を撫でた。そこを人に触られるのは当たり前ながら初めてで、少しくすぐったいような感覚がした。僕が不思議な感覚に身を委ねていると何か冷たい物がそこに掛けられた。
「ひゃっ...!何、つめ、たっ...」
思わず声を上げると月山さんはすまないね、と囁いた。
「これを使わないといけないんだ。ここは自分では濡れないから...初めてなら尚更、ね。」
くちっ、とあるまじき音を起てて僕の孔の皺を一つ一つ揉み解していく月山さんは時折また立ち上がっている僕の昂りにも触れてきて、不快感と快感が入り交じった。