第13章 ア ト ガ キ
『”澤村大地”は完璧ではない。』
一番最初に書いたのが、この大地さんの作品でした。
私も大地さんと同じように、学生時代部活で部長をやっていまして。いつも頼りがいのある大地さんも、当時の私と同じように、影で色々苦悩していたらいいな、、、と思って生まれた作品です。
そして、こっそり彼を支える存在がいたらなーと思って夢主ちゃんを幼馴染の設定にいたしました。当時の私の心の支えは、確か、野球部の部長さんでした。笑
彼の苦悩と、「雨」が持つ雰囲気をうまくシンクロさせて、切なさを倍増できればなーと思いました。
『”花巻貴大”は梅雨をなめている。』
この作品を書くにあたって最初に頭にあったのは、雲の隙間から僅かに光が差す景色と、自転車で水たまりを走った時の水しぶきでした。後は、自転車二人乗りで相合い傘のを書きたい!と思っていました。
最初はキャラが決まってなくて、ストーリーだけ先に決めていたのを覚えています。
誰がこのストーリーに合ってるかなーと考えた時に、マッキーとスガさんが浮かんで、何が決め手になったか、マッキーを選んだ私でした。
友情出演の、及川と岩ちゃん、ありがとう。そして、メンチカツっていってゴメン。でも私はいじられキャラの及川さんが本当に大好きなだ。
『 ”及川徹”は雨をも制す。』
今回の企画をやるにあたって、「及川さんを幸せにする!」という目標があって。笑
噛ませ犬的な役割でしか書けていなかった及川さんを、なんとか正統派な主人公っぽく書いてあげたくて、こんなストーリーになりました。 及川さんはヘラヘラしてて、モテるけど、心の奥では好きな人をひたすら一途におもっていたらいいなーと思いました。
お気に入りは、最後の帰りの電車シーンです。
『”菅原考支”は魅せられる。』
雨と言えば、、、と考えて思いついたのが、ラヴェルの「水の戯れ」という曲です。クラシックなんですが、雨が降っている日に聞くとぴったりなので、ご存じない方はぜひ聴いてみてください。
これは実際に私が体験したエピソードを脚色してて。笑 ピアノを弾いていたのは高校時代の私で、相手は先生でした。
うーん、、、懐かしいなー!
ここは雨と曲が作る雰囲気を描写したくて、内容は告白に留めて、切なくて、ドキドキした感じを書きたかったのです。