過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第5章 もう逃さない
コンラッドの話ではソロモンの遺体はバラバラにされた後、
転売され『心臓』は行方知れずだったらしいが
裏切った『迅鬼狼』のメンバーが買い戻したという噂を聞いたらしい。
罪悪感からかつての仲間と連絡を絶っていたコンラッドには
所持者が誰かわからないと言っていたが
生き残っている『迅鬼狼』のメンバーの名を
ナナシに教えてくれたので、彼には一応感謝している。
裏切った事は許せないが、彼はもう充分苦しんだと思うし、
恨んでもソロモンや仲間は帰ってこないので
ナナシは彼を責めなかった。
彼はナナシが去るまでずっと泣きながら謝り続けていたので、
責める気にもなれなかったと言った方が正しいが。
・・・という事があり、ナナシはコンラッドが教えてくれた情報を元に、
かつての仲間の子孫が催している夜会に潜入しているのだ。