過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第36章 ナナシの遺したもの
エルヴィンは遺書(?)を残してくれたナナシに感謝した。
団長として毅然と振る舞い、落ち込んでいた心を他者に
悟らせまいと気負っていたが、ナナシが残してくれた紙切れ一枚で、
憂鬱だった心が少し晴れたのだ。
ナナシはいつも予想の斜め上をかっ飛び、
エルヴィンに救いを与えてくれる。
エルヴィンはそこで漸く微笑うことが出来た。
――――あぁ、早くまた君に逢いたいよ・・・・ナナシ
団長としての顔を貼り付けたエルヴィンは、
溜まった書類を片付ける為ペンを取り、リヴァイ達に色々
指示を出し始め、いつもの日常が始まったのだった。
【完】