過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第28章 ナナシの余命
ジャックは異世までの道のりを歩きながらクスリと笑っていた。
エルヴィン達にはあぁ言ったものの、
ナナシの死はエルヴィン達が考える『死』とは
似て非なるものであるという情報を敢えて伝えていなかった。
きっとエルヴィン達に伝えてしまったら、ナナシが困るだろうし、
ナナシが一ヶ月後迎える『死』の後、エルヴィン達とまた
再会出来るかわからないからでもある。
「・・・まぁ、縁があったら皆様の歩む道とまた繋がるかもしれませんね」
独り言ちたジャックは、家路を急いだ。