第7章 くれよ
「隊長」
「なんだ?」
書類を進めながら何気なく耳を傾けてくれた。
「好きです」
「あぁ……は?
お前…今なんて…」
手を止め、驚いたように顔を上げた。
元から大きい瞳を更に大きく開けている。
「好きなんです、隊長のこと。
……よろしければ、お付き合い…してくださいませんか…?」
せっかく乱菊さんが作ってくれた時間をムダに過ごす訳にはいかず、真っ赤になりながらも目を見て伝えた。
私は今、どんな顔をしてるだろうか。
きっと真っ赤で、いや真っ赤なことは間違いないんだけど…涙目になっているだろう。