第43章 ファイナルセット
*優side*
世界一に輝いたすぐ後、会場でインタビューが行われた。
ア「男女W優勝となりました!おめでとうございます!!今日の試合についておねがいします!」
アナウンサーの人も興奮冷めやらぬ感じだった。
「えっと、まず会場の皆さん、そして映像を通して応援してくださった皆さん、ありがとうございました!!」
普通なら賑やかな会場が、話を聞こうと静かにしてくれているのが分かった。
「私は今日という日をずっと待っていました。」
あの約束の日から4年が経った。
「練習は辛く苦しいもので、挫けそうになる日もありました。」
辞めてしまいたいって思った日もあった。
「それでも、私には支えとなる人がいました。」
おとうさん、お母さん。
青城のみんな。烏野のみんな。白鳥沢のみんな。
チームメイト、スタッフ。
そして、
「男子バレーの幼馴染み二人です。彼らがいなければ、今の私はありません。」
観客席に座る二人の方を見た。
「彼らと約束しました。共に世界一になろう、と。」
その約束のお陰で、今まで頑張ってこれた。
「ありがとう。」
それだけ言うとアナウンサーにマイクを突き返し、男バレのみんながいるところに走った。
ア「えっ!?あのちょっと!!?」
周りの声も全部無視して