第41章 第40セット
*優side*
顔の前で手をきつく組みながら
瞬きも忘れてしまうほど食い入るように試合を見た。
いっそのこと青城も烏野も全国に行けたらいいのにと思ってしまう程高レベルな試合。
旭くんのバックアタックを貴大が上げた。
ボールが飛んでいったのはライト側のコートの外。
主審の真横に近い。
徹が追いかけてる。
仕掛けられる攻撃はとても限られる。
そんな中、
徹が、
反対側にいる相棒(はじめ)を指差した。
「まさか、、、」
徹はボールに触れる直前、身体の向きを変え
思いっきりトスを放った。
分かっていたように助走をしているはじめ。
身体のバランスを崩した徹は記録席に背中から突っ込んだ。