第24章 第23セット
*岩泉side*
なんだよそれ。
優が俺の為に?
あの日奏を叩いたのはバレー部を馬鹿にされたから?
頭が追いつかない。
じゃあ俺は、あいつを傷つけただけだったのか。
今になって後悔が押し寄せる。
俺のことを、俺たちのことを
こんなにも想ってくれていたのに。
俺は、、、
「奏。」
柴「何?はじめ君。」
「俺と別れてくれ。」
柴「!? なんで!?私のこと好きって言ってくれたのにッ!」
「わりィ。でも、バレー部を馬鹿にする奴とは付き合いたくねぇ。」
柴「ッ、、、。」
泣きそうになりながら体育館を走り去る奏。
これは、俺なりのケジメ。
優に全てを背負わせた事に対する。
お前の痛みはこんなモンじゃないだろうけど、
許してくれ。