第23章 第22セット
*優side*
二人が去ってからしばらく経ったけど、まだドキドキがおさまらない。
顔が赤くないのを確かめ、体育館に戻り、最後のデータをとる。
ゲームの途中、一静が視線を向けてきたけど私は気づかないふりをした。
ごめんね。
心の中で謝りながら。
みんなのプレーを目に焼き付けた。
練習が終わり、片付けの途中、英から声をかけられた。
てっきり一静とのことかと思ったけど、全然違くて、
国「一緒にプールに行きませんか」
私の予想の斜め上を行く発言でした。
国「金田一からチケットもらったんですけど、男と行くのはちょっとなって思ったんで。
よかったら、一緒に行きませんか?」
周りに人がいなくてよかった。
今の言葉が聞こえていたらきっと私は尋問にあっていたことだろう。
それはさておき、OKを出すわけには行かない。
私はここを去るのだから。
よし!断ろう!
そう決意して顔をあげたらチケットを押しつけられて
国「日にちと時間は後で連絡します。」
と矢継ぎ早に言われ、そのまま帰ってしまった。
ウソダロ、、、。