第11章 第10セット
*優side*
次のチームの試合があるのでコートを空ける。
私達は少し時間を空けてから続けて準々決勝がある。
体育館の端でユニホームを着替えるので
ベンチに持って来ていたかばんからみんなにユニホームを渡す。
岩「『一人だけ上手くても勝てないんだよ、ドンマイ☆』って言ってやるんじゃなかったっけ?」
及「、、、一人だけ強いワケじゃなかったじゃん。烏野は」
認めてるんだよね、徹。
岩「お前めんどくせーな」
及「酷いな!
、、、2セット目のラストで岩ちゃんのトスを読まれた時、
飛雄が独裁の王様からマトモな王様になろうとしてるとわかった。
もし飛雄が昔の“独裁者”のままだったとしても
ラストチビちゃんに上げたかもしれないけど
その場合は“可能性がある”ってだけで
“絶対に上げる”とまでは思えなかった。
俺の攻撃を読んでみせた事が
今度は俺に攻撃を読まれる事になっちゃったワケだ。」
岩「あの影山が、今やっと他人への信頼を覚え始めたってわけか、、、」
及「ホント、、、厄介この上ないよねぇ、、、」
これから飛雄たちは
何を感じ、何を思って、どう成長していくんだろう、、、
まだ試合はあるけれど飛雄たちのこれからの成長が楽しみで仕方がなかった。
そして準々決勝は烏野より手こずることなく勝利を収め、3日目の決勝へと駒を進めた。