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ぼっそり

第6章 じんわり


「えっ」

「えっ」

朝、今日は俺がエルの家まで足を運んで来た。
ドアを開けていつも通り「おはよう」と言おうとエルの顔を見た、そこまでは良かった。俺から見て右頬に白い湿布が貼ってある。
しかしエルはいつものように元気そうだ。なのに、どうして?

「湿布、か?」

「え、あ…あぁ、これ?そうだよ」

エルは苦笑いをして軽く湿布をさすった。いつもより暗い表情をしていた。

「ぶつけたのか?」

「んーまぁ、そんなところ」

いつもと同じ表情をして笑っている筈なのに目がかすんでいて光が無いように見えた。いつものエルじゃない。
昨日に何かあったのか?
何だかそれを聞くのに恐怖を感じて何も聞くことは出来なかった。

学校に着くまでエルといくつもの話をしたが何だか無理をしているような笑い方をしていた。昨日の事は一切何も口を開いてはくれなかった。
少し引っ掛かりながらも、学校を目指した。
変わらずエルは苦笑いのままだった。
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