第13章 はじまる
『暴力は駄目だよ』
体育館倉庫に連れて行かれた
そこでは簡単な問題について口論していたのだ
女1「ねえ、仁王君達に何したの?」
『何とは?』
わからんな
女2「あなたが居ると毎回授業に出て来ないんだけど!」
『そんなの知らないね。あの人の勝手だから』
仁王君はよくサボっているけど、単位足りるのか?
女3「それに幸村君にもちょっかい掛けたらしいね!一昨日見たって情報が来たのよ!」
『さあ?』
どっから流れたし
女4「あなたが居るとみんなの邪魔なのよ!」
『さいですか』
知らんし
女5「いい?テニス部はみんなの物なのよ!!」
『へー、初耳です』
みんなの物、ね
つまりは所有物って事か
彼らも大変なんだね
女4「これ、あなたでしょ?」
などと1枚の写真が出てきた
『うーん』
目を凝らしてみると水色の髪の子がテニス部にドリンクを配っている所だ
水色の髪?あー、自分ね
『それが?』
女3「いつからマネをやっているのよ?」
『それを言って何があるんですか?』
女2「みんなは真剣にテニスをやっているのに!あなたが邪魔をしているのよ!!」
『だったら彼らにそう言えばいい』
そう、どうせコイツらの事だから
『こんな奴は役に立たないからマネを下ろせ、と』
簡単な事だ
女1「わかっているなら!」
『自分で言えばいいじゃん』
女共「「!!」」
『自分で言って、嫌われるのが怖いから言えないんだろ?』
女5「何言って...!」
『自分を中心に考えて動く。実に効率的じゃないか。だけど、使い道が違うね』
僕は少しだけ笑ってみせた
『彼らが大切なのはわかったよ。だけど、全てを決めるのは彼らだ。僕じゃない』
女1「生意気ねっ!」
女は手を振ってきた
僕は簡単に避けてみせた
『言葉で敵わないからって』
僕は両手拘束を簡単に解き、自由を取り戻す
『暴力は駄目だよ』
などと、冒頭に至る分けだ
女2「あなたなんか居なくてもみんなはやって行けるわ!」
『だから知らないってそんな事。全てを決めているのは彼らだ。僕が決める事じゃない。それに僕は賭けに負けたからマネをやっているだけだよ』
これは本当だ
仁王君に呼び出されて初めてポーカーをやった
ルールを知らなかったので惨敗だった
全く、今考えただけでも腹が立つ