第10章 現在地
仁王側
目の前では
氷月が炎方と雷地が戦っておる
炎方の近接攻撃は手で弾き
雷地の雷は簡単に避けておる
柳生「仁王君」
仁「わかっておる」
切「なんかわかんねーのか優馬」
上風「わかってたら言ってるよ!」
優馬はかなりのショックを受け取る見たいじゃ
それに引き換え雷地と炎方は冷静に対処しておる
麗「マリオネットかな?」
麻「それって!」
眞「香波さんが!?」
死神は俺達を攻撃から守るために前に浮かんでおる
何故か炎がよく飛んでくるけどな
芥「マリオネットって何~?」
麗「マリオネット。この業界で知らない者はない程、悪い意味で有名な拘束術の1つ。相手の体の自由を奪い、術者の思い通りに出来る。近年、死神でも使う者が現れさらには悪用されたために術の使用が禁止された」
乾「その名の通りか」
麻「でも、感情とかって?」
眞「まさか、飲ませたの!神様相手に!?」
麗「可能性としては、ね」
理解は出来る
つまりは氷月は今操り人形の状態なんじゃな
だが
仁「飲ませたとは、薬とかか?」
麗「まだ、薬だったらタチがいいさ」
向「薬でタチが良いって」
麗「飲ませたのは、香波の唾液さ」
切「うえ」
海「マジっすか」
日「...」
麗華は真剣な顔して言っておる
麗「裏切り者の死神の唾液には濃度の高い瘴気が含まれている。それを肉体の持つ神に飲ませると激痛が襲うらしい。だけど、飲み続ける事に感覚は麻痺していき、しまいにはその激痛が快楽へと変わる。そのため自分の心は崩壊していき相手に付き従う形になるんだ」
さっきまで気持ち悪がっていた赤也でも
顔を下に向けておる
仁「戻す方法はないんか?」
麗「さあ、俺達は戻す前に上の命令で狩ってしまうから」
丸「じゃあ、白川も」
麗「...」
俺は3人の戦闘に目を向ける
炎方はひたすら氷月に攻撃し
雷地は香波を攻撃しておるが
氷月の結界で阻まれているようじゃ
幸「仁王、此処での俺達は無力だ。君だけだ悔やむ事じゃない」
仁「じゃが、俺があの時結界を出たせいで」
柳生「止められなかったのは私の責任です」
柳「俺達は皆を見ないなければならなかった」
真「だが、それに反応が遅れてしまった」