第26章 狂った果実～ユーリorゼノ編～

ユーリは慌てふためきまくる。




ゼノは、じっとユーリを見詰めた。




『………………役職が空くと

アルがうるさいのでな』




（もしかしてゼノ様、

アルに何か言われた！？

アル、超ウザイ！！）




『お前には感謝をしている。

これまでご苦労だった』




「ゼノ様っ、

ちょっと待ってください、

せめて理由を……！！」




『これから2次面接を始める。

この者たちをあまり待たせるわけにはいかない。

元気でな、ユーリ』




話はこれで終わりだと言わんばかりの

威圧感のある声。




（そんな、

こんなに突然……

ひどすぎるっ）




「ゼノ様の………

ゼノ様のばかーーーーーーーーーっ！！」




ユーリは扉を、

ぱーーーーーーんと開いて、

部屋を飛び出した。




（これまで本当に世話になった。

幸せにな、ユーリ）




ゼノは、優しい目で、ユーリを見送った。