第24章 狂った果実～シドvsルイ編②～

「あっ、あっ、

なんか…だめっ、

待っ、

シド………」




『待たねえ。

「助けて」って言ったのお前だろ』




「っ……

でも、

なんか変っ……ああっ

なにこれ、

なんか…なんか…」




ルイの吐息がどんどん荒くなり




そして




ついに…。




「あっ、



シドっ、




ああっ……




いやあああああ……！！！」




ぶるり。




ルイは

震えながら大きく仰け反った。




華奢な背中が

美しく弧を描く。







ぴゅる …




ぴゅるぴゅる …








ルイは




紅潮した愛らしい頬に




一筋の涙を零しながら




人生で初めての




絶頂に達した。








嘘だろ……？

いつも無表情なルイが…

切なそうに眉を寄せ

瞳を潤ませ

緩く唇を開いて

快楽に支配されている。




しかも俺の腕の中で。




こんなに美しい人を、

俺は見た事なかった。




もっと、もっとこいつが欲しい。




もっと暴きたいという

衝動に駆られる。




もうどうなってもいい。

嫌われたって構うものか。

俺は今すぐ

こいつの全てが欲しい。




『ルイっ』




衝動のまま抱きしめると




はあ…はあ…はあ…




荒く息を吐きながら

ルイはそのまま

意識を手放していた…。









腕の中で眠るルイを見ると

さっきまでの妖艶さが嘘の様に

あどけない寝顔で。








…………………………………………………………。









『………ちっ、

しょうがねえな…』




俺はそう言って

盛大にため息をついたあと

苦笑した。


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