第24章 狂った果実～シドvsルイ編②～

愛らしく小首を傾げて

無表情のまま俺を見上げるルイを

今すぐここで貪りたい！！

という欲望を抑えながら

俺は、かったるそうに返事をした。




だって、

好きってバレて拒否られたら、

生きて行けねえし。




『珍しいな。

お前が俺に話しかけるなんて』




「……おまえ以外に、

聞ける人いないから…」




ルイは無表情のまま言う。




公爵にもらわれてきたルイは、

内気で、

屋敷でもあんま馴染めてないらしく、

友達なんてやつも

いないみたいだった。




『お前が泣き虫だからだろ』




本当は慰めてやりたい。

友達になりたいって思ってんのに

天邪鬼な俺の口からは

こんな言葉しか出て来ない。




「………それは今、関係ない」




『で、なんだ？

しょうがねえから

聞いてやってもいいぜ？』




「……ここじゃ、ちょっと」




『あ？』




（なんだ？

俺とルイの間に

「ここじゃちょっと」な話なんてあったか？）




不思議に思いながら

促されるまま

俺の部屋へ移動した。


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