イケメン王宮◆BL・悪魔のお仕置きと狂った果実【R18】
第12章 狂った果実~ユーリorレオ編②~
「レオ様って、官僚なのに
力、強いんですね」
捕縛されたにも関わらず
ユーリは動揺する様子を見せない。
『これくらい出来ないと
いざって時、男としてね』
「わあ、格好いい!
本当に惚れちゃいそう。
俺、これでも腕には自信あるんです。
その俺を拘束しちゃうなんて。
レオ様、やっぱり只者じゃありません」
無邪気に笑うユーリ。
(すごい余裕だな。
君も只者じゃないね、ユーリ)
レオも微笑みを崩さずに問う。
『……君はどっから来たの?
何が狙い?』
「…………簡単に口を割ると思います?」
『だよね。
じゃあ…………
おいで』
レオは縄をくっ………と引いて歩き出した。
「どこへ行くんですか?」
『拷問してあげる』
(君が泣いちゃうくらい
キツいやつ)
その言葉に
ユーリの瞳の奥が
ほんの一瞬だけ不安げに揺れたのを
レオは見逃さない。
(へえ………なるほどね)
「…………ジル様に、
突き出さないんですね」
『それは…
話を聞いてから考えるよ、ユーリ』
「後悔するかもしれませんよ?」
『俺が?
冗談。
後悔するのは君じゃないかな』
「どうでしょうね」
ユーリは強気に
愛らしく笑みを深めた。
(落としがいがありそうな子。
どうしよう。
疼いてきちゃったな。
久し振りに出しちゃうかも
…………本気)
互いに探り合うかのように会話を交わしながら
レオはユーリを連れて
部屋を出た。