イケメン王宮◆BL・悪魔のお仕置きと狂った果実【R18】
第7章 狂った果実~アラン×ユーリ編~
『なんでこんなトコにいるんだよ。
ここは騎士団の浴場だぞ?』
ユーリは慌てて涙を拭って。
「あの…ごめんなさい…
勝手に入り込んで…
分かってたんですけど…」
『なら、なんで…』
「俺っ…
どうしても湯浴みしたくて…
でも
誰にも会いたくなくて…
ここなら、この時間、
だれも来ないと思ったから
だから…
本当に…ごめん…なさい…
アラン様っ…
ひっく…ひっく…」
『お、おい…』
ユーリは
自分の身体をぎゅっと抱きしめて
壁にしな垂れかかったまま、しゃがみ込み
泣き出してしまった。
「ひっく…ひっく…
ごめん…なさい…」
『なにも、泣くことねえだろ…
別に怒ってねえ…』
「違います、
アラン様のせいじゃなくて…」
『じゃあ、なんで泣いてんの?』
「アラン様…
誰にも…言わないで…もらえますか?」
『…別にいいけど…』
「俺……男の人に…
男の人に…
ひっく…ひっく…」
(…こいつ…まさか…)
そっと近づいて良く見ると
ユーリの身体には
誰かに付けられたであろう
(キ…キスマーク!?)
が
ところどころに、見えていた。