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プロポーズされてみませんか? 【短編集】

第16章 幼馴染み【菅原孝支】


「じゃあなー!また今度会おうぜ!」
無事同窓会が終わり、大地たちと別れ、俺と春乃だけになる。
「楽しかったねー」
「そうだな」
少し心臓がバクバクしている。今から伝えるんだと思うと緊張する。
「春乃」
「ん?どうしたの?」
「あのさ、言いたい事があるんだけど」
「??」
俺は足を進めることをやめて、春乃の目を見る。
昔からその真っ直ぐな瞳が好きだった。その声も、笑い方も、怒った時の表情も。全部全部好きだ。何年も積み重ねてきた片想いを、今ここで終わらせよう。
「好きだ。ずっと好きなんだ、春乃のこと」
「え…?孝支?」
「ずっと昔から好きなんだ。もう、幼馴染みだけの関係じゃ嫌なんだ」
俺の言葉にみるみる春乃の表情が崩れていく。
「もう!遅いよ!私待ってたんだからね!」
そう言って、俺に抱きついてきた。そして俺の首筋に顔をうずめて、言った。
「私も大好き」
「なあ、春乃」
「何?」
「ただ付き合うんじゃなくて……」
俺は春乃と身体を離して、春乃の顔を両手で包み、その大きな瞳を見る。
「俺と、結婚前提に付き合って欲しい」
「孝支…。いいに決まってるよ」
そう言って、俺たちはそっとキスをした。

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