第4章 薔薇7本〜悪足掻き〜
謙也さんに彼女が出来た。
俺が密かに思いを寄せとった花屋のお姉さん。
無愛想な俺とあの人は釣り合わん…
そう思って行動に移せなかった、そんな自分に後悔した。
ある日、謙也さんとあの人が一緒に歩いてるのを見かけ
〝お似合いや〟
楽しそうに歩いて行く2人にそう思ったら悲しくなった…
『あら、財前くん!』
久しぶりに来た俺を笑顔で出迎えてくれる。
「ども」
それだけ言って7本の薔薇を手に取り、レジへ持って行く。
『財前くんも好きな人出来たの?』
微笑みながら言う彼女に
〝好きな人はアンタや〟とも言えず
泣きたくなるのを堪えて、薔薇を渡し店を出た。
薔薇7本〜密かな愛〜