第1章 そこで始まる
帝光中学、男子バスケットボール部元主将、虹村修造。
彼は人望があつく、成績も優秀でもある。
現在大学1年生。
あのごちゃごちゃした自分勝手な世代をまとめられるのは彼だけだと思う。
赤司を除いては。
そして私、霧咲利亜は帝光中学、男子バスケットボール部元マネージャー。
現在、高校2年生。
マネージャーであった以上、彼と出会い、会話するのは必然的なことであり、私はそれを理解していた。
‥帝光中学男子バスケットボール部合宿中‥
虹「おい、桃井!ドリンクと、相手校のデータ頼む!」
桃「はーい!」
いつも頼りにされて、桃井はすごいと思ってしまう。
それと同時に、少し醜い感情が湧いてくる。
私はいつも洗濯やボール磨き、部員に接する仕事なんてなくて、信頼されているわけでもなくて。