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古きパートナー

第4章 フラグ回収は準2級


白川側

仁王君が隣のコートで打ってる間に残りのコートにブラシを掛けておこう

僕は外のフェンスに立掛けておいたブラシを持ち残りのコートにブラシを掛ける

少ししたら仁王君もコートを出て行ったので帰って来ないと想定し

もう一度ブラシを掛けた







掛け終わった時には8時であった

もう、そろそろ他のメンバーが来る頃だな

他校の人達が来るのは9時

1時間あると言ってもやる事は沢山ある

他校からのマネージャーはおらず

今日は僕1人で約20人の相手をする

しかし、ほとんどはテニスをやる事だろう

もしかしたらあまり仕事は多くないかもしれない

ブラシを倉庫に置きに戻しテニスコートの前まで戻ってきた

今日はどこの部活もやっていない

と言うのは、6月の下旬に定期試験、期末テストが迫っているからだ

だからと言って早すぎるのでは?

と、思っていると足を掬われるらしい

だから、早め早めの対応がそれぞれの部活の部員に求められているのだ

ここは進学校であるから

中間テストで赤点を取ってしまった部活は

土日の練習量を削り勉強に励むのだ

僕?ああ、大丈夫。これでも、一般並にはあるから

今日はそれぞれの部活の顧問が出張でいないというのもある

仁「何をしちょるんだ?」

後ろから仁王君が話しかけてきた

『期末テストの事を考えていました』

仁「もう、期末テストの事を考えちょるのか」

『はい』

僕は仁王君に振り返った

『さすがに赤点は取りたくないので』

仁「じゃが、参謀の話じゃとお前さんは中々優秀と聞いておる」

『僕が持ち合わせているのは一般並です。それ以上でも以下でもありません』

仁王君は渋い顔をする

仁「そんなこと簡単に言えるのはあまりおらんぞ」

『そうでしょうか?』

仁「ああ」

仁王君は微笑んだ

相手はどんな表情を持ち合わせて居ても

僕にはどんな表情も出来ない

わからないから

仁「そういやー、答えを聞いちょらんかったぜよ」

『答え?』

仁「ああ、あの屋上の時に言った答えじゃ」

『!』

ああ、思い出した

仁王君のあの質問か

〈お前の感情は、どこにあるんじゃ?いや、どこで失ったんじゃ?〉

しかし、あの時の答えは返したはずだ

仁「俺は、あんなのを答えとは認めんぜよ」

なるほど

だから、聞いたんだ
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