第14章 冬休み
父「中学の時があったからね、自分がラケットを持つと周りが不幸になると考えているんだよ。その辺はバカだろ?」
柳「その思考にはバカとしか言いようがないが、アリィとはどんな関係だったのですか?」
父「アリィは氷月がダブルスを組む時のパートナーだったんだよ。小学生の時に男の子と組んでいたらしいんだけどね。名前は、君だよね?仁王君」
仁「...やっぱり氷月じゃったんか」
父「銀髪の仁王君、なんて中々いないしね」
上風「氷月はその人と過ごすのが一番楽しかったって言ってた」
父「けど、小学生の虐めは限度を知らない。殴る蹴るの行為だけではなく、体操服を切り裂かれたり、育てていた植物を枯らされたり、しまいには優真まで虐めてきた」
上風「俺、頑張って抵抗したけど無意味でさ、氷月助けられてばかりだったんだ」
父「そして、卒業式まで虐められた結果。こんな惨めで無力で俺達に迷惑を自分が大嫌いになり、大雨の日に川に飛び込んだんだ」
「「!!」」
上風「奇跡的に助かったけど、記憶が全部なくなってたんだ」
柳生「...その、どして学校で虐めがあったのですか?」
父「...それはまだ話せないな。氷月が記憶を取り戻してからまた話す事にするさ。ん?お茶が無くなった。優真お茶ー」
上風「えー、急須自分で持ってんじゃん!」
ジャ「俺で良ければ注ぎますけど...」
父「いいって、そんなの悪いしー。いたっ!」
「「!!」」
上風「あ、クロ、シロ。腹壊すぞ」
コタツの中で誠さんの足に噛みついている子猫
まるでご主人様を守っておるようじゃ
「「ニャー!」」
優真に抱えられるとすぐさま暴れだし俺の元に来る
仁「なんじゃ?」
「「ニャー」」
すり寄ってくる辺り撫でて欲しいのじゃろう
それに答えて手を置くと子猫達は俺の手で自信の体を撫でる
上風「なーんで俺は嫌われるんだ?」
仁「さあのう」
切「俺も触りたいッス」
丸「俺も!」
「「カプ」」
切「痛いッス!」
丸「いてぇー!」
手を出した2人は噛まれてしまう
母「何を騒いでいるのかしら?」
「「ニャー」」
『クロ、シロ』
氷月の浴衣姿、強烈ナリ