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古きパートナー

第10章 知らないフリ


上風「よろしくお願いします!」

幸「朝から元気だね」

上風「えへへ...」

朝の8時から部活なんてのう

学校のテニスコートじゃと先輩達が全国大会の仕上げで俺達は邪魔じゃとよ

じゃから場所を移し替えて此処での練習じゃ

しかし、

黒空「......」

コイツも居るのは予想外じゃった

真「アップは済ませてあるか?」

上風「はい、大丈夫です」

黒空「こちらも大丈夫です」

柳「なら、2人はコートに入って打ち合いをしといてくれ」

上風「お言葉に甘えて入ろうぜ影夜」

黒空「そうですね」

右手にラケットを持って入る2人を目で追いながら

幸村と参謀以外の俺達はフェンスの周りを外周する

嫌そうな影夜は片手で器用にラケットを回して居る

この癖、どっかで見た事があるぜよ

上風「いくぜー」

優真のサーブから打ち合いが始まる

外周でも見える打ち合いはそこまで熱くさせるものはなかった

じゃが、優真はちゃんとした綺麗なフォームで打ち返しており相手の弱点をついておるように見える

一方、影夜の方は独自のフォームから不思議な球を打ち出して居る

不思議なフォームから不思議な球

違和感満載のテニススタイルじゃ

ランニングが終わった俺達は息を整えるために2人の打ち合いを見る事にする

参謀はノートを片手にスラスラとペンを動かして居る

柳「不思議なプレイスタイルだ。今まで見た事がないな」

幸「そうだね。綺麗には見えるけど、何処かギコチナイ感じがするね」

まるで何をかを押さえて打っとるように見える

黒空「優真」

上風「何?」

黒空「プレゼントです」

上風「は?...!」

「「!!」」

影夜の打った球は不思議なもんのレベルを超えておる

右手首を盛大に生かした、と言うか殺して居るのか?

そんな感じの打ち方じゃった

右コーナを深く突き刺した優真を

腰回りの回転と手首の回転を盛大に球に込める

打ち返したのは左のポール外を回って

優真のコートに突き刺さる

そのままボールが曲がって来た方にバウンドすれば

黒空「...月華」

月華...これはテニスの技なのか?

俺が言うのもなんじゃが

上風「えーいーやー!!」
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