第5章 松本潤の場合。
「だから、なんでわっかないかなあ!」
「あんたのそういうとこ、まっじでイラつく!」
「ちょっと、私情を挟まないで頂けません!?」
「・・・うっせえなあ!私情なんて挟んでなんぼだろうが!」
「あはは、ねえ、またやってるよ、あの2人。」
「翔ちゃん、ほっとこう。我々の出る幕はありませんよ。」
「松潤て、仕事に私情挟むんだね?」
「うっるせえなあ相葉!」
「ちょっと、相葉関係ないじゃん!話そらさないで!」
「そらしてねえし、どさくさに紛れて相葉呼び捨てにすんじゃねえ!」
「・・・え、俺は別に、いいんだけど・・・。」
「「よくない!!」」
「り、りーだぁーなんか俺が怒られたぁ!」
「うん、どんまい。」
、音楽の第一次産業、ライブ演奏の世界で、表現内容、つまり音楽と演出のディレクションと構築をして、観客が心奪われるパフォーマンスへとアーティストを導く仕事をしている。プロデューサーというお仕事。
エンターテインメント音楽のアーティストを、表現者として真っ向から捉えて客観視すること、私はこの仕事に誇りを持っている。
ただ・・・この性格が厄介で。
「・・・はあ、」
仕事終わりの帰り道はいつも自分1人の反省会。今日もまた嵐のメンバーである松本くんと言い合いになってしまった。いい大人なのに、仕事のことになると自分の考えに妥協が出来ず、つい熱が入ってしまう。
仕事終わりはいつもこう。また大きなため息をついてうつ向きながら帰る。
「・・・なんでこうなるんだろう。」
私は少々、気が強すぎる。