第31章 女の子の事情/忍足侑士 6/15更新
*side*
私の彼氏は、とっても優しいしイケメン
それに1000人を超える巨大な氷帝学園なのに知らない人は、ほとんどいない有名人
あの跡部くんが、氷帝の天才と評している
忍足侑士
私の彼氏である
自慢の彼氏だけど、1つだけ不満があるとしたら……
部活が忙しくてなかなか会えないコトくらい
でも、今日は……うふっ
「なんや?急に笑いよって……」
「へへっ」
目の前には侑士くんのドアップ
久しぶりに侑士くんとお部屋デートなの
といっても予定されたデートではなくて
急遽、来てくれたの
本当ならまだ、部活をしている時間なんだけどオレ様跡部くんが、機嫌を悪くしてしまったらしく
部活は、中止。
時間が出来た侑士くんが、遊びに来てくれたんだ
「随分とご機嫌やね」
「そりゃあ、もちろんだよ」
おいで、おいで
侑士くんが、手招きをするから
素直に侑士くんの腰に腕をまわし、胸に顔をうずめる
「あー……幸せ」
「オレもめっちゃ幸せやで」
見上げるとにっこりと笑顔の侑士くん
私もきっと、笑顔になっているはず
……ゆっくりと侑士くんの顔が、近づいてくるから
私は、自然と瞳を閉じてしまう