第21章 カッピング/白石蔵ノ介 4/5更新
揉み揉み
揉み揉み……
「なんや?肩こってるんか?」
「もう……あかん。めっちゃ痛いねん」
「どれ……?」
揉み揉み
「ほんまや……何でこうなるまで放置しとったん?」
「放置って……蔵が、私を放置してたんやんかぁ」
肩こり症の私
いつもは定期的に蔵にマッサージをしてもらってるんやけど
最近、部活が忙しい蔵となかなか
2人っきりで会えなくて
結果
肩こり重症化してしまったんや
「蔵……責任とってや」
「んー……これはアカン」
揉み揉み
揉み揉み
いつもなら蔵が揉んでくれたら
気持ちいいんやけど
今回は、効かへん
「めっちゃ、硬くなってるやん。指が入っていかん」
「え~……どないしよ?」
肩こりが酷くて耐えられんわ
ほんまやったら、ずっと寝てたかったんだけど
蔵が、久しぶりに休みやし
そしたらちょっとぐらいは、マッサージしてくれるかもって
期待して遊びに来たのに
「まあ、そないがっくりせえへんでも
大丈夫やで」
私の頭を宥めるようにポンポンする蔵は……
なんや?
めっちゃ、嬉しそうなんやけど
彼女な苦しむ姿が、嬉しいんか!?
蔵はドSか!?
「ちょっとベッドに横になり?」
「へっ?」
「ええから……」
「んなっ!?」
蔵に引っ張られ、うつ伏せに寝かされてもうたわ